毎月購読の剣道誌「剣道時代」の広告をみてインターネットで購入したのですが、小林範士が指導・解説とあって思わず衝動買いしてしまいました。というのも、小林範士は剣道の試合では最高峰とされる明治村大会(現在は八段選抜大会に変更)でも大活躍をされた方で、それを映像で拝見して以来大ファンとなりました。同じ八段という最高の段位でも様々なタイプの剣道家がいます。そういった様々なタイプの中でも、映像でしか見たことありませんが、自分の目標とすべき先生の中の一人としています。
そこで、DVDの内容のほうですが・・。
指導・解説そのものは期待通りの素晴らしいものでした。目から鱗の出るような指導もあり、すぐさま稽古へ繋げようと思っています。ところが、DVD自体の仕上がりはというと、非常に人間味溢れるものに仕上がって、というか正直殆ど編集技術を使っていない手の掛かっていない作品でした。もったいない。
例えば、こんな場面。
気合のかけ方の良い例として、「一人が掛け声を掛けたら、相手がそれを返して負けずに掛け声を掛け、更にまた一方が返す、そして更に、といった掛け合いが大切」とおっしゃった後、二人向き合って剣を交え、例を示されました。
相手:「(非常に大きな声で)ヤーー」
小林範士:「(負けじと大きな声で)ヤーー」
相手「(なんだか恥ずかしそうに)ゥー・・」
小林範士:「・・・・・」
お互いに交えていた剣を解き、解説。
小林範士:「(苦笑いを浮かべながら)あんまり上手くいきませんでしたけれども、そういうことで気合というのは非常に大切なものです・・・。」
・・・・って、上手くいかなかったんだったら上手くいくまでやって、いい例だけを提供するでしょう、普通。2万円も出したんですから。
また、別の場面で、小手打ちの例を示されるシーン。
小林範士が小手を打ったが少々深く入り、道着に引っかかってしまいました。すぐさま「じゃ、もう一回!」とやり直し。
・・・・・・。上手くいったほうだけ採用いただければいいと思うのですが。どうも映像の取り消し、撮り直しは許されていないようです。全て一発勝負、さすが勝負士。
更には、どうやらカメラの左下に、範士が事前作成されたカンペがあるようで、解説の途中あるいは、次のテーマに移るときなど、どうしても目線がそちらのほうへ。これもまた、編集を使えば、テーマごと或いはスムーズに解説できる範囲ごとに区切って、いかようにも美しく提供できると思うのですが。
などなど、上手く編集すれば、一枚のDVDに収まったのでは・・・。まんまと商売に引っかかったのでしょうか。
編集方法のダメ出しばかり多くなりましたが、そういった人間的な暖かい雰囲気も含めて、結局のところ個人的には大満足の一品でした。剣道を愛する方にお薦めします。
投稿が剣道ばかりになってきました。ある同僚から趣味の幅を広げろと言われています。
1 件のコメント:
同僚です。記事が増えましたね。趣味の幅を広げるように努めましょう。
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