2007年8月30日木曜日

昇段審査

8/24~27の期間、日本に帰国してきました。8/26に福岡で行われた六段の昇段審査のためです。ショッピングでためたマイレージを使用しての往復でした。審査料¥18,000に加え、大金(マイレージ)を使用しての審査のため、人一倍のプレッシャーでした。今回落ちたらまた大金払って受けに帰らないといけません。

5年近く前の2002年11月、名古屋で行われた六段昇段審査。五段までストレートで合格してきたので最も若い受験者として受験しましたが敢え無く不合格。内容は、一人目が自分と同様の最若手とガチャガチャ打ち合って良いところ無し。二人目は相手が女性で一人目の不甲斐なさを取り戻そうとしてむしろ最悪の内容でした。不運にも、その後海外赴任が決まり、稽古も十分にできない時期もあり、わざわざ昇段審査を受けに帰国する勇気も無い状態が続いていました。ここ最近稽古環境に恵まれ、十分稽古してきたので受審に踏み切りましたが、今回の昇段審査はそれ以来ということになります。

さて、結果は合格。8.6%(78人/912人)の合格率でした。非常に厳しい合格率の中、212Bという合格の番号を見たときは感慨無量でした。
http://www.kendo.or.jp/competition/judgment/2007_natsu-fukuoka-kendo6.html



8月26日。朝5時に起床して、一汗かいて体をほぐすため早朝より稽古しました。実は、朝起きた際それほど体調はよくありませんでした。ジャカルタから引きずっていた風邪(咳)も少々残っていました。前夜、早く寝ようとしましたがやっぱり緊張で早く床につくことができず、結構な量の酒を飲んだ上で23時まで起きていましたので、微量の酒も残っている感がありました。にもかかわらず、計画通り、起床後すぐに剣道5段の父を連れ、近くの山中へ車で移動。何とうっかり父が小手を持ってくるのを忘れたので、小手打ちができませんでしたが、切り返し、面打ち、面の連続打込みを息が乱れるまで行いました。審査は9時から受付なので、8時自宅出発まで約一時間仮眠を取りました。

第2会場受付番号146。この番号をもって次は受験番号をもらいにいきました。受験番号は212B。第2会場の12組目。1組4名(A,B,C,D)が、A-B, B-C, C-D, D-Aという順で審査を受けますので46人目でした。何と212Aは会社の同僚。2回のうち1回は同僚と対戦することになってしまいました。その同僚はこれまで対戦したことがありますが非常にやりにくい剣道家の一人です。912人いて知り合いは5~6人なのによりによって何とも不幸な巡りあわせか。

212Aとの対戦。蹲踞から立ち上がり、予定では相手が発声をした後に倍の発声を見せようと思っていたら、何と相手が声も出しません。しょうがないので、まずは思いっきり声を出し審査開始となりました。大事な初太刀は相面となりました。それ以降具体的な打突は覚えていませんが、あっという間に終わり、見せ場無く終わってしまったという感想でした。

すぐさま212Cとの対戦。一人目納得いかなかったのですが、5年前の失敗を省みるように、立会いに入る直前は、平常心を保つことを唱えておりました。まず、これ以上出ない大きな声を出し、大事な初太刀に備えました。相手が面を打ってきたところを無意識の出小手でした。小手自体は完璧なものではなかったですが、しっかり打ち切った小手、左腰の入った小手であったので、体当たりで相手が吹っ飛びひっくり返ってしまいました。その後は相面で2本いい形のものが出たというのを覚えています。

傍らで見ていた父や知人曰く、二人目の相手を倒した初太刀は非常に好印象だったといってくれました。自分としては、これは偶然の産物ではなく事前の心構えが現れた結果だと自負しています。実は、審査を望み以下の心構えを事前に記していました。

構え
1.左の意識(左足、左腰、左手)。
2.我上位なり。いつでも来いの気位。

初太刀
1.相手の発声後、倍の発声。
2.捨て身で打ち切る。

立会い中
1.気の縁を切らない(打突後必ず相手に構える)
2.絶対に下がらない

そういえば、審査員6名の中には高校の大先輩である角先生や大阪の石田先生がいらっしゃいました。

全実技審査合格者のうち、早く結果の分かった36名がまず、別に設けられているコートで剣道形の審査を行いました。8名づつが打太刀・仕太刀に分けられ、審査員2名の前で演舞しました。剣道形の準備はしてきたのでことさら不安はありませんでしたが、驚いたのは合格基準の甘さでした。明らかな間違えをしている方もいましたが、結果全員合格と発表されました。審査員2名で8名の受験者を審査するので、たまたま間違えを見ていなかったと思うのですが、特に1名、ひどい剣道形をする人が合格しておりました。

次の七段受験まであと6年と先は長いですが、この六段受験に際し心がけたもの及び緊張感を継続し、自分の剣道を更に発展させていきたいと思います。