2007年6月14日木曜日

実戦剣道DVDの購入

実戦剣道-剣の秘訣-というDVDを購入しました。小林英雄範士八段が高段者向けに発行したDVDです。2枚一組で計2万円。剣道を知らない人からすれば、かなりマニア向けのDVDです。



毎月購読の剣道誌「剣道時代」の広告をみてインターネットで購入したのですが、小林範士が指導・解説とあって思わず衝動買いしてしまいました。というのも、小林範士は剣道の試合では最高峰とされる明治村大会(現在は八段選抜大会に変更)でも大活躍をされた方で、それを映像で拝見して以来大ファンとなりました。同じ八段という最高の段位でも様々なタイプの剣道家がいます。そういった様々なタイプの中でも、映像でしか見たことありませんが、自分の目標とすべき先生の中の一人としています。

そこで、DVDの内容のほうですが・・。

指導・解説そのものは期待通りの素晴らしいものでした。目から鱗の出るような指導もあり、すぐさま稽古へ繋げようと思っています。ところが、DVD自体の仕上がりはというと、非常に人間味溢れるものに仕上がって、というか正直殆ど編集技術を使っていない手の掛かっていない作品でした。もったいない。

例えば、こんな場面。

気合のかけ方の良い例として、「一人が掛け声を掛けたら、相手がそれを返して負けずに掛け声を掛け、更にまた一方が返す、そして更に、といった掛け合いが大切」とおっしゃった後、二人向き合って剣を交え、例を示されました。

相手:「(非常に大きな声で)ヤーー」
小林範士:「(負けじと大きな声で)ヤーー」
相手「(なんだか恥ずかしそうに)ゥー・・」
小林範士:「・・・・・」

お互いに交えていた剣を解き、解説。

小林範士:「(苦笑いを浮かべながら)あんまり上手くいきませんでしたけれども、そういうことで気合というのは非常に大切なものです・・・。」

・・・・って、上手くいかなかったんだったら上手くいくまでやって、いい例だけを提供するでしょう、普通。2万円も出したんですから。

また、別の場面で、小手打ちの例を示されるシーン。

小林範士が小手を打ったが少々深く入り、道着に引っかかってしまいました。すぐさま「じゃ、もう一回!」とやり直し。

・・・・・・。上手くいったほうだけ採用いただければいいと思うのですが。どうも映像の取り消し、撮り直しは許されていないようです。全て一発勝負、さすが勝負士。

更には、どうやらカメラの左下に、範士が事前作成されたカンペがあるようで、解説の途中あるいは、次のテーマに移るときなど、どうしても目線がそちらのほうへ。これもまた、編集を使えば、テーマごと或いはスムーズに解説できる範囲ごとに区切って、いかようにも美しく提供できると思うのですが。


などなど、上手く編集すれば、一枚のDVDに収まったのでは・・・。まんまと商売に引っかかったのでしょうか。

編集方法のダメ出しばかり多くなりましたが、そういった人間的な暖かい雰囲気も含めて、結局のところ個人的には大満足の一品でした。剣道を愛する方にお薦めします。

投稿が剣道ばかりになってきました。ある同僚から趣味の幅を広げろと言われています。

2007年6月13日水曜日

ジャカルタ新聞掲載




ジャカルタでの剣道の稽古に関する情報が地元の日本人専用新聞である「ジャカルタ新聞」に掲載されました。記載の通り、総勢14名の剣士が日本からジャカルタに防具を持ってきたわけですが、驚くのはその年齢層。最若手でも60歳超。その老練剣士方がこの暑いジャカルタで土日と連日で稽古に励まれました。インドネシアまで剣道の稽古に来られる方々なので、剣道をこよなく愛している方々であるのは間違いなく、故に日頃しっかりと稽古をされているのでしょう。この暑いインドネシアでの稽古にもかかわらず怪我も無くすばらしい稽古を頂きました。彼らの情熱と体力に感嘆するばかりでした。

剣道は、年齢を重ねても継続でき、かつ若年層と対等に向かい合うことのできる極めて稀な趣味・スポーツ(本来スポーツでなく武道ですが、他のスポーツと比較するため使用してます)といえます。当然基礎体力は、30も超えれば落ちてくるのは当然ですが、稽古を積み重ねさえしていれば、むしろ年齢を重ねれば重ねるほど身体でカバーできない部分を精神でカバーし熟練度を増していくことができます。「剣道は始まりありて終わりなし」と言われ、その奥深さには限りが無いと考えられています。34歳にもなり体力の減退を痛切に感じるが故になお更、今回の14名の来ジャカルタを顧みて、改めて剣道の良さを感じているところです。