2010年10月25日月曜日

Asean剣道大会@シンガポール

個人・団体とも結果は残せなかった。というより惨敗だった。コーチとして反省するところではあるが、直前の調整や当日のオーダー、試合運びとかという問題以上に大きな壁を感じた。

3年前はタイの一人勝ち状態でその他はどんぐりの背比べだったと記憶。その結果、インドネシアBが二位に滑り込んだ。それが今回、タイはもちろん、シンガポール、ベトナム、マレーシアと他国全てがもはやインドネシアの敵ではなくなっていた。

初心者(主に成人)からの養成、且つ週一程度。これジャカルタ剣士の現育成環境。

それに対し他国の有力選手の動きを見ていると、あれは絶対に学生時代にしっかり数をこなし、多くの勝負をしてきた動き。

別にジャカルタの現在の稽古環境を否定するつもりはないし、次のアセアンに勝つための秘策を練る訳でもない。ただ、もしもこれからインドネシアの剣道人口・レベルを向上さようとするならば・・・・、というのも全インドネシア統一組織とかFIK加盟等々組織が大きくなろうとしているこの時期に、中身が伴わなければ仕方がないしという不安はある。そういう観点でヒントを得たような気がした。

つまり、剣道の素養を形成するための「絶対量」があまりにも足りない。

でもって、懸かり稽古を増やすか?切り返しを増やすか?

というレベルではないような・・・。

学生のクラブ活動を対象にするということにポイントがあるような気がしてきた。

学生は若いのでいくらやってもピンピンしているし、社会人に比べると当然時間の余裕もある。この学生時代に仲間同士でむしゃらに数をこなし、体にしっかり浸透させ、まず剣道の素養を作る。社会人になって「理」を学べばよい。我々だってそうしている。バンドンにM田先生がいた時代、多くのバンドンメンバーがあっという間に強くなった。確かにそのときの対象者は殆ど学生。先生の指導が無い日も含め毎日のように稽古が行われていたのだろう。インドネシアでいつもトップのNovanの剣道センスはそこから培われたハズ。

アセアン大会は別にして、今後のインドネシアを支えるような剣士たちを多く望むなら、やっぱり学生のクラブ活動を通じて浸透させないとだめかも。



でも、誰が教えるんだ?

ということで、あくまで思いつきの段階です。



アセアン大会後記のつもりが別の方向に向かってしまったので元に戻します。

T原さん、K島さん、トニー昇段おめでとうございます。特にK島さんの立会いはご立派でした。段位は違えど、見ているものの心に触れる立会いというものがどんなものか勉強させてもらいました。初太刀・爆発力・捨て身・最後まで途切れない流れ。結果自然とついてきた有効打突。トニーも良かった。この2名は立会い後に合格間違いないと思いました。

マーセル、アーウィンは残念ながら四段の昇段審査というものを正しく理解していかったようだ。初段・弐段時ならまだしも、構え端正、基本に忠実に打突すればいいものと思っているようだ。相手との関係が全く無視されていた。日頃我々との稽古をそのまま出してくれるだけでよかったのだが。模擬審査の機会を与えて具体的に説明・指摘してあげるべきだった。次回の香港までにはそうしよう。

3日間で数多くの稽古をお願いしました。太田範士、牧瀬範士との稽古。香港から来られたY田さん、タイのI田さん、元タイ現大阪のE藤さん、シンガポールのW田さん、といったアセアン、香港大会常連の皆さんとも楽しい稽古をいただきました。ありがとうございました。

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